ページタイトル:倉垣天満宮のいちょう 当サイトのシンボル

画像:倉垣天満宮のいちょう(幹と並ぶ)

画像:倉垣天満宮のいちょう
名称 倉垣天満宮のいちょう
    (くらがきてんまんぐうのいちょう)
名称の典拠 天然記念物指定名称
樹種 イチョウ
樹高 23m(注1)
目通り幹囲 8.2m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 大阪府豊能郡能勢町倉垣
 〃 3次メッシュコード 5235−33−67
 〃 緯度・経度 北緯34度58分32.1秒
           東経135度28分03.1秒
大阪府指定天然記念物(1970年2月20日指定)
撮影年月日 2010年6月26日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 近畿版」による





 京都府亀岡市との境界近くに聳える歌垣山(553.5m)の西麓に倉垣天満宮が鎮座する。国道477号から見れば東側。町立歌垣小学校の背後にあたる。
 案内板によれば、天喜2年(1054)、領主源頼基(みなもとのよりもと)が京都北野天神の分霊を勧請、歌垣山頂に祀ったのが始まり。(そのため歌垣山は天神山と呼ばれることもある)
 明徳2年(1391)、別当の神宮寺が建立され、天正12年(1584)には神社も現在地に遷座した。山深い場所にあった神社が、祭事や参詣の利便のため、入口に当たる裾野に移るのは、よくあることである。
 明治の廃仏毀釈で神宮寺はなくなり、今は釣鐘のない鐘楼のみが残されている。
 天満宮の境内に大イチョウが立っている。途中から2幹に分かれ、2本ともたくさん葉をつけている。もしかしたら2本の合体木かも知れない。
 社記には、「嶄然(ざんぜん)として中天を突き、枝椏(しあ)四方に延びて郡内の大木なり」とあるそうだ。昔の人の語彙の豊富さには、いつもながら驚嘆させられる。ちなみに、「嶄然と」は他より一段と高く聳える様を表す形容動詞、「枝椏」は分枝を重ねる枝というような意味であろうか。「郡内の大木」どころか、2010年現在、環境省データベース上で、大阪府内では、ダントツでNo.1のイチョウ巨木である。
 ところで、天満宮の旧地であった歌垣山の「歌垣」だが、これは、いわば一種の合コンであった。古代においては言霊の力を競い合う宗教的な要素もあったようだが、時代が下るにつれ、若い男女の求婚活動としての色彩が強くなった。日時を定めて適齢期の男女が集まり、互いに求愛歌を交わしてカップルが出来る。なんと大らかな行事であったことか。
 この摂津歌垣山でも、その歌垣が行われたという。(Wikipediaの記述を参考)
 歌垣に臨むため歌垣山に登る若人も、このイチョウを見ただろうか。
 
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