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名称 胎金寺山口の天狗杉
(たいこんじやまくちのてんぐすぎ)
名称の典拠 現地の標柱(注1)
樹種 スギ
樹高 40m(注2)
目通り幹囲 7.6m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 京都府南丹市園部町竹井(注3)
〃 3次メッシュコード 5235−43−94
〃 緯度・経度 北緯35度05分04秒
東経135度25分33秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2010年6月5日
注1)胎金寺山の登山道の途中、対岸にこのスギが見えるところに設置されている。(設置者名と設置年月を確認するのを失念した)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 近畿版」による
注3)2006年1月1日、4つの町が合併して南丹市誕生。旧行政区は船井郡園部町
摩気神社(まけじんじゃ)のすぐ西を流れる小さな流れに沿って、南に向かって谷を遡る。この道の先は、胎金寺山(標高423.5m)の頂きに通じている。
対岸に農地が見えなくなると、道は狭い山道に変わり、勾配は急になる。
周囲は若いスギの人工林。これだけ密集していると、日光を得られない下枝は、自然に枯れてしまうようだ。スギたちはみな、測ったようにまっすぐ立ち、下枝がないものだから、上から下までみな同じ太さだ。
神社から歩くこと約15分。谷側の人工林が途切れたと思ったら、対岸の斜面に「口の天狗杉」の姿が見えた。
かなりの急斜面に立っているため、下から見上げた時の迫力がすごい。頂部には多くの枝が密集し、巨大な鳥の巣のよう。天狗のねぐらだったとしてもおかしくはない。
大杉のすぐ上流側に、細い流れが滝のように落ちている。流れの先は直径2mほどの小さな水たまり。流出口がないので、ここからは水が地面に浸透しているのだ。池の水量は流入量と浸透量の微妙な平衡状態によって決まる。
驚いたことに、そこに10cmほどの魚が数尾泳いでいた。カニの姿も見える。現在のところ、この小さな池が彼らの全世界である。
大雨でも降れば、もう少し広い世界との交流もあるだろうが、摩気神社からここまでの間に砂防ダムが2基ある。その下流側から上ってくることは考えにくい。
自然とは、本当に微妙なバランスの下で成り立っているものなのだ。
ところで、胎金寺山の天狗杉はもう1本あり、そちらは「奥の天狗杉」と呼ばれている。写真の大杉から、さらに10分ほど山道を登ったところに立っているようなのだが、この日はそこまで上らなかった。
摩気神社の草刈り奉仕に来ておられた方のお話では、口の天狗杉の方が太いというので、旧環境庁データにある太い方のデータを当てはめてみた。
ただし、高地側1.3mの高さでの幹囲は7mまでありそうにない。低地側と高地側ではかなりの高度差があり、見た感じも大きく違うので、確定的なことは言えないが、もしかしたら、これは奥の大杉のデータなのかも知れない。 |
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