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名称 幸右衛門桜 (こうえもんざくら)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 エドヒガン(注2)
樹高 不明
目通り幹囲 3.9m(注3)
推定樹齢 不明
所在地の地名 福島県石川郡石川町北山字羽貫田(はぬきた)
〃 3次メッシュコード 5540−63−09
〃 緯度・経度 北緯37度10分12.0秒
東経140度29分19.0秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2025年4月19日
注1)設置者名・設置年月とも不詳。案内板には「幸右衛門櫻」と旧字体で書かれていたが、私のサイトでは新字体で表すことにした
注2)「幸右衛門の山桜」と呼ばれることもあるようで、樹種がヤマザクラとされることもあるが、エドヒガンが正しい
注3)実測値
母畑(ぼばた)郵便局の横から県道63号(古殿須賀川線)を東に向かう。
はじめは2車線道路だが、途中から1車線になる。ただしところどころで路肩が広くなっていて、そこでの離合が可能。そもそも交通量が少なく、滅多に対向車もないので、走りにくい道路ではない。
羽貫田と上村松(かみむらまつ)の間に小さな峠があって、その頂部に左図の桜が立つ。どちらから進んでも桜が正面に見えるので、県道を走っていてこの桜を見落とすことはまずないと思う。
桜の近くは共同墓地になっていて、かなりの数のお墓がある。墓地の桜と言えなくもないが、私には道標の桜のように思われた。桜のすぐ根元で道が丁字路になっているからである。
桜の名前の由来について、案内板に面白い話が載っていた。
江戸時代中期、石川郷中田村三森(みもり)の里に幸右衛門という人がいた。ある日の夕方、この場所にさしかかったところ、突然オオカミが現れ、襲いかかってきた。
彼は身を守るため咄嗟にこの桜に登り、自分の褌(ふんどし)を脱いでそれに火を付けて振り回し、オオカミを追い払うことができた…と、そんなことからこの桜を「幸右衛門桜」と呼ぶようになったということである。
訪ねたときは「散り初(そ)め」。すっかり葉桜になった下枝もあるが、上部ではまだ満開状態。
空にはちぎれ雲。時々雲の切れ間から太陽が顔を出すと、桜も一気に輝く。そんな姿が美しかった。 |
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