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名称 小長辿の大トチノキ (こながたわのおおとちのき)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 トチノキ
樹高 25m(注2)
目通り幹囲 9.6m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 兵庫県美方郡香美町小代区大谷字小長辿(注3)
 〃 3次メッシュコード 5334−14−30
 〃 緯度・経度 北緯35度27分11秒
           東経134度30分17秒
兵庫県指定天然記念物(1971年4月1日指定)
撮影年月日 2010年10月16日


注1)1991年11月に兵庫県教育委員会が設置
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 近畿版」による
注3)2005年4月1日、2郡にまたがる3町が合併して美方郡香美町誕生。旧行政区は美方郡美方町





 小代区の中心地区大谷から久須部川沿いに遡る。
 オジロ・スノー・リゾート(おじろスキー場)のゴンドラ乗り場を過ぎ、ふれあい温泉「おじろん」の前を過ぎたら右折、小長辿(こながたわ)集落に至る道に入る。
 葛折りでぐんぐん標高を稼ぐと、やがて道は、等高線に沿った、ほぼ水平道となる。
 小長辿集落の入口近く、斜め右手に上る未舗装路があり、入口にトチノキへの案内表示が出ている。
 トチノキの近くまで車を進めることも可能だが、高原の朝の雰囲気を楽しむため、分岐点に車を置いて歩いた。




トチノキに至る道の途中にはオタカラコウが咲いていた


 この秋、全国でツキノワグマの被害が相次いだ。建物の内部にまで侵入することもまれではなくなったようだ。
 兵庫県でも目撃情報があったということで、いつものスキーストックに熊よけの鈴をつけ、なるべく大きな声で愚妻と会話しながら歩いた。
 歩くことで、車で移動するときには見えないものも目に入る。あちらこちらにオタカラコウが咲いていること。右手の山裾に、格好の良い三本杉が立っていること。そのうちの2本は根元近くでくっついて、巨木と言える大きさになっていることなど(残念ながら近づけそうになかったが)。妻は路傍のゲンノショウコに夢中である。新潟県では白花だが、この地のゲンノショウコは真っ赤な花を付ける。
 トチノキは、この道から30mほど右手。分岐道の先に赤い鳥居が見える。
 すばらしく大きなトチノキである。幹囲もさることながら、多数の大枝が支える樹冠も見事だ。
 雪が降ると、小長辿は、しばしば雪崩の被害にあったらしい。案内板は、ここにこの大トチノキをはじめとするトチノキ群が伐採されずに残されたのは、雪崩防止の意味があったのでないかと推測している。
 鳥居や祠の位置から見て、このトチノキが雪崩からの守り神の総帥とされているのだろうと思われる。
 
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