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名称 清盛楠 (きよもりぐす) 名称の典拠 (伊勢)神宮公式ウェブサイトより 樹種 クスノキ 樹高 10m(注1) 目通り幹囲 9.5m(注1) 推定樹齢 約1000年(注1) 所在地の地名 三重県伊勢市豊川町 〃 3次メッシュコード 5136−55−86 〃 緯度・経度 北緯34度29分13.8秒 東経136度42分20.9秒 天然記念物指定 なし 撮影年月日 2019年3月30日 お伊勢さんの外宮(げくう)は豊受大神宮と呼ばれる。 主祭神は豊受大御神(とようけのおおみかみ)で、衣食住の恵みを与える神とされている。 火除橋(ひよけばし)を渡り神域に入ると、右手に清盛楠がある。 個人名がつけられた樹木は、その人が植えたとか、その樹木に何か祈願したという例が殆どだが、清盛楠の場合は違う。上記神宮公式ウェブサイトによれば、「平清盛が勅使として参向した際、冠にふれた枝を切らせたという伝承がある」ことが命名の由来らしい。 清盛への悪意が感じられるようにも思われる伝承だが、なんと、清盛楠の名は誤伝で、もとは重盛楠だったという記述が「宇治山田市史」に載っているという。そのネット情報を確認するため、国立国会図書館が所蔵する「宇治山田市史」を閲覧させてもらった。(同書は既に著作権法による保護期間を過ぎているため、わざわざ出向かなくとも、ネット上で自由に閲覧できる。便利な時代になった) たしかに、同書828ページには「凡そ七百五六十年前に平重盛が勅使として参向した時、其の枝が御橋の上までさしかゝり。冠(或は乗輿)に障るによつて枝を伐取らせたので、世人重盛楠と称したのを、何時しか清盛楠と誤伝したものと云はれて居る」(旧字は全て新字に直した)とある。本当は「重盛楠」だったのだろうか。 ところで、クスノキだが、「古老ノ言ニ徴スルニ一本(ひともと)ノモノナリシトイフ」(「神宮神域ノ老樹名木」)と記されていることから、逆に言えば、同書刊行時には、もう既に1本ではなかったわけだ。かなり昔からこの姿だったと思われる。上記の幹囲データは2本をまとめて測ったのだろう。 清盛楠は、巨樹としては驚くほどの大きさではないが、少なくとも私たちが見ることの出来る範囲において、外宮最古老の樹木であることは間違いないようだ。 |
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