ページタイトル:喜清院のシダレ桜 当サイトのシンボル

画像:喜清院のシダレ桜 名称 喜清院のシダレ桜
    (きせいいんのしだれざくら)
名称の典拠 現地の樹名板(注1)
樹種 エドヒガン
樹高 不明
目通り幹囲 3.5m(注2)
推定樹齢 130〜250年?(注3)
所在地の地名 岩手県遠野市青笹町青笹6地割(中下)
 〃 3次メッシュコード 5841−74−85
 〃 緯度・経度 北緯39度19分28.8秒
           東経141度33分37.8秒
遠野市指定天然記念物(1983年5月1日指定)
撮影年月日 2024年4月18日

注1)遠野遺産第121号であることを示す樹名板(遠野市が設置?)。遠野遺産としての名称もこれに同じ。一方、天然記念物としての名称は単に「シダレザクラ」
注2)まったくの目分量
注3)1720年に植えた桜から実生苗を取ったものが育ったと伝えられていることから





 JR遠野駅の東方に聳える八幡山(408m)の南1.5kmほどのところに、曹洞宗天英山喜清院があり、本堂前に立つ枝垂れ桜が遠野市から天然記念物指定を受けている。
 この桜は遠野遺産にも認定されており、市公式ウェブサイト中にその由来伝承が載っていたので引用して紹介しよう。
 『享保5年(1720)、六世積元和尚が南部家から拝領し、堂前に手植えしたというシダレザクラが明治23年(1891)に火災で焼失、その実生を植えたものが現在の木である。積元和尚は、元は南部家の草履取りで、藩主の喪に遭うや菩提を弔うべく出家断髪し、喜清院住職となり、主家南部に赴き墓前にて親しく焼香礼拝し帰途、桜樹を拝領、墓前に手植えしたと伝承されている。』
 火災に遭った桜に焼け残った実があってそれを植えたのか、それとも、大切な桜の万一を考えて、予め実生苗を作っておいたのか。そのあたりが分からないのだが、桜には古木らしい傷みが見られず、樹皮も若々しい。樹齢が比較的若いことは間違いないようだ。
 ただし、大枝はそこそこ太く、くねくねと曲がって延びる姿には若さを超えた威厳があるように思われる。
 花色は極めて淡く、純白に近い。
 巨木としてはまだ物足りないが、禅刹に相応しく、清楚さと力強さをともに備えた桜のように思われた。
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