|
|
|
名称 「伝」桐生大炊介手植の柳
(でんきりゅうおおいのすけてうえのやなぎ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 マルバヤナギ
樹高 7m(注2)
目通り幹囲 4.2m(注2)
推定樹齢 伝承500年(注3)
所在地の地名 群馬県桐生市東7丁目
〃 3次メッシュコード 5439−42−87
〃 緯度・経度 北緯36度24分15.7秒
東経139度20分37.7秒
群馬県指定天然記念物(1952年11月11日指定)
撮影年月日 2008年7月20日
注1)1983年3月に桐生市教育委員会が設置
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 関東版(T)」による
注3)下記伝承から計算するとこうなる
清水町児童公園の、ほぼ中央に立つヤナギ。市のHPではアカメヤナギとしているが、当サイトでは、「データの見方」で示したように、平凡社「日本の野生植物木本編」の命名に従って、同種異名であるマルバヤナギの呼称を採用した。
天然記念物指定名称は、何やら曰くありげな名前である。
案内板によれば、永正13年(1516)頃、鷹狩りをしていた桐生城主桐生重綱の愛馬「浄土黒」が、この付近で突然卒倒し、落馬した重綱も、間もなく亡くなってしまった。
その子、大炊介助綱は、馬をこの地に埋葬し、供養のため1本の柳を植えた。それがこのヤナギだと伝えられている。
早いタイミングでの県指定から想像されるように、市民からは、その由来とともに、大切にされてきたものと思われる。案内板には1981年に、衰えた樹勢を回復するため、自動給水装置が設置されたことが記されていた。(平成9年度には樹木医による外科治療もなされたようだ)
ところで、桐生大炊介助綱は、なかなかの人物だったようで、彼の時代に桐生氏は全盛期を迎えた。
しかし、後代になって、桐生氏は、現太田市の金山城を本拠とする由良氏に滅ぼされてしまう。桐生市民にとって、あまり愉快な過去ではなかろう。
そんなこともあって、助綱が手植えたと伝えられるヤナギは、市民から特に大切にされているのだろうと思われる。 |
|