ページタイトル:墓守のミズナラ 当サイトのシンボルマーク

画像:墓守のミズナラ 名称 墓守のミズナラ (はかもりのみずなら)
名称の典拠 「青森県 里山の巨樹・古木マップ」
樹種 ミズナラ
樹高 23m(注1)
目通り幹囲 5.2m(注1)
推定樹齢 400年(注1)
所在地の地名 青森県十和田市奥瀬
 〃 3次メッシュコード 6040−77−16
 〃 緯度・経度 北緯40度35分47.4秒
           東経140度57分24.4秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2022年7月26日

注1)環境省自然環境局生物多様性センターウェブサイトの観察コースガイドより





 悲運の雪中行軍で知られる八甲田山(はっこうださん、1585m)の南に聳える乗鞍岳(のりくらだけ、1450m)の東方約5.5km、国道103号沿いに蔦(つた)温泉がある。
 国道を挟んで蔦温泉の反対側、国道から130mほど奥まったところに明治〜大正の文人大町桂月(おおまちけいげつ、1869〜1925)の墓があり、背後から墓を見守るように、左図のミズナラが立っている。
 大町桂月は土佐藩士の子として生まれた。本名は大町芳衛(よしえ)。故郷の桂浜(かつらはま、観月の名所)に因んで「桂浜月下漁郎」と自称し、のち短縮形である「桂月」を雅号とした。
 桂浜の月を雅号とするくらいだから、もちろん郷土を嫌っていたわけではないだろうが、旅を愛し、北国を巡るうちにすっかりこの地が気に入ってしまった。晩年には蔦温泉に居住し、本籍もここに移した。(Wikipediaを参考)
 戒名は清文院桂月鉄脚居士。鉄脚とは、いかにも旅好きだった桂月らしい戒名である。どうやらこの戒名は自分自身で付けたらしい。(当時の旅は徒歩移動が多かった)
 国道脇に墓地の入口を示す標柱があり、そこからまっすぐ小道が延びている。
 小道の突き当たりが桂月の墓。自然石に名前が刻まれている。そしてミズナラ。
 桂月が没したのは、およそ100年前。その時にミズナラを植えたにしては木が大きすぎる。墓を設置するにあたり、このミズナラの下を選んだと考えるのが妥当だろう。
 自分で戒名を付けるくらいだから、墓所も自分で選んだのだろうか。
 知りたいところではある。
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