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名称 川棚のクスの森 (かわたなのくすのもり)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 クスノキ
樹高 21m(注2)
目通り幹囲 10.2m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 山口県下関市豊浦町川棚(注3)
〃 3次メッシュコード 5130−27−06
〃 緯度・経度 北緯34度10分14.2秒
東経130度57分30.7秒
国指定天然記念物(1922年10月12日指定)
撮影年月日 2012年7月26日
注1)合併前の豊浦町教育委員会が設置(設置年月不詳)。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 中国・四国版」による
注3)2005年2月13日、下関市に合併。旧行政区は豊浦郡豊浦町
川棚川左岸、県道35号(豊浦菊川線)から100mほど北に入ったところに「川棚のクスの森」と名付けられた巨大なクスノキがある。県道沿いに案内板があり、駐車場もあるので、訪問は容易である。
九州のみならず、この地方でも、巨木をときどき「森」と形容することがあるようだ。
今から90年前の大正11年(1922)、天然記念物に指定される際の解説に、「一株ノ樟ニシテ、太キ枝四方ニ擴ガリ宛然森林ノ觀ヲ呈ス 故ニ樟ノ森ノ名アリ、樹ノ西側ノ土際ヨリ高サ五尺ノ幹圍三丈枝張リ東北方八十二尺、東方七十尺、南方五十尺、西南方七十尺、西方七十尺、北方七十尺枝張全周囲約百間ニ達ス」とある。1本でまさしく森のようだから、というわけである。
当時のサイズをメートルに直すと、地上1.5mにおける幹囲は9.1m。枝が占める平面を一周すると約180mに達することになる。
それから90年の間に、幹は少し太くなったようだ。現在は、10mを超えるデータを計上している。
しかし、このクスで度肝を抜かれるのは、幹の太さよりも、樹冠の大きさである。
幹の方は、立ち上がってすぐ、太さを感じる暇(いとま)もないうちに、多数の支幹に分かれてしまう。それに比べ、横に伸びた大枝は、どこまでも長く伸び、はるか先で葉をつけている。樹下に立てば、「森」の形容にも納得できる。
本州を代表するクスノキの一つと言って差し支えないであろう。 |
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