ページタイトル:鹿島神社のやどり木 当サイトのシンボル

画像:鹿島神社のやどり木(シイ)

名称 鹿島神社のやどり木
    (かしまじんじゃのやどりぎ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 スギ
樹高 28m(注2)
目通り幹囲 5.4m(注2)
推定樹齢 500年以上(注3)
所在地の地名 茨城県稲敷郡阿見町吉原
 〃 3次メッシュコード
        5340−71−97
 〃 緯度・経度
        北緯35度59分53.5秒
        東経140度13分19.0秒
阿見町指定天然記念物
   (1979年11月24日指定)
撮影年月日 2010年2月13日
画像:鹿島神社のやどり木の宿主(スギ) 注1)阿見町教育委員会が設置(設置年月不詳)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 関東版(T)」による
注3)上記案内板による





 吉原小学校近くの交差点の北に鹿島神社がある。
 「やどり木」は拝殿のすぐ右手前。
 そこには御神木の大杉が立っているが、参道側から見ると、スギの幹からシイの葉が出ているように見える。背後に回って見た姿が上図。これが「やどり木」の正体だ。
 この「やどり木」は、ケヤキなどに寄生するヤドリギ科のヤドリギのことではない。スギの幹に開いた空洞に根を下ろしてしまったシイ(スダジイ?)のことである。
 この「やどり木」が天然記念物指定を受けたわけだが、それをどう捉えたらよいものか。案内板の文面から受ける印象では、シイのみが指定対象のようでもあるし…。とすると、まだ巨木の域に達していないわけであるから、巨木紹介のサイトとしては標記の名称は不適当ということになってしまう。
 しかし、このシイの価値は台座(?)の大杉があってこそのもの。私の気持ちの中では、シイとスギは一体と考えることにした。(もちろん上記はスギのデータである)
 スギにしてみれば極めて迷惑なことだが、見ようによって、シイノキは、大きな背中にしっかりしがみついた幼児の姿にも見える。なにか微笑ましい感じもしないではない。
 案内板には、昭和の初めまではイチョウも宿り、同20年(1945)頃まではヤマザクラも着生して花を咲かせていたそうである。
 心の寛いお父さんスギなのだ。

※2024年9月18日夕刻に被雷。内部が燃える様子が地元テレビで放映された。消防車が駆けつけたものの放水が幹の内部になかなか達せず、翌日午後になってやっと鎮火。以上については、しばしば有用な情報を下さる長岡市のAさんから発生直後に教えていただいたのだが、その後どうなったのかネット上に出るのを待っていた。
 しかし、後日情報を見付けることができなかったので、以下は推測である。
 幹の内部に根を伸ばしていたスダジイが生き延びる可能性は低いように思われる。スギの方は、燃えている時間が短かったなら助かる可能性もあるが、20時間前後も燃え続けたことが気になる。なんとか生き延びて欲しいと祈る。(2024/10/06追記)
 
ボタン:茨城県の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る