ページタイトル:鹿島の森のタブノキ ロゴ:人里の巨木たち

画像:鹿島の森のタブノキ(半島南部、遊歩道脇のタブノキ)

画像:鹿島の森のタブノキ(半島中央部、遊歩道分岐点近くのタブノキ)
名称 鹿島の森のタブノキ
    (かしまのもりのたぶのき)
名称の典拠 なし
樹種 タブノキ
樹高 12m(注1)
目通り幹囲 5.3m(注1)
推定樹齢 不明
所在地の地名 石川県加賀市塩屋町
 〃 3次メッシュコード 5436−32−40
 〃 緯度・経度 北緯36度17分34秒
           東経136度14分55秒
国指定天然記念物(1938年8月8日、「鹿島の森」の名称で半島上の樹林全体を指定)
撮影年月日 2014年10月10日

注1)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による





 大聖寺川(だいしょうじがわ)の河口は、北潟湖(きたがたこ)と海を繋ぐ短い水路を兼ねている。
 大聖寺川と北潟湖の間には、半島のように突き出た地形があり(古い昔には島だったらしい)、かつて島だった部分が「鹿島の森」と呼ばれている。(現在は加賀市が管理しているようだ)
 古くは天台宗の、そして明治9年(1876)までは法華宗万宝院の霊地として、数百年間斧を入れられることなく、自然植生がそのまま残された。人里にありながら、もし人の手が加わらなければこうなるという、本来の生態系を見ることが出来る見本林のような、貴重な一画なのである。
 遊歩道を歩いてみた。(森全体が天然記念物なので、遊歩道以外は侵入禁止)
 林内には、水面近くから半島の頂部まで、至る所にアカテガニが多く、遠くを見ながら歩くと、踏みつぶしてしまいそうだ。そのため、足下から目を離せない。時々立ち止まって、周囲を見回す。そんなことを繰り返しながら一周した。(一周約600m)
 樹木では照葉樹が多い。特にタブノキには巨木が多く見られる。スダジイ巨木もあるが、存外にタブノキの比率が高い。海に近いからだろうか。しかしいずれの樹種も、現時点で幹囲5mを超えるものはなさそうだ。(遊歩道から見える範囲での話だが)
 ただし、かつては5mくらいあっただろうと思われる個体は見られた。今はかなりの部分が朽ち、倒れた部分がそのまま横たわっている。(上記の緯度・経度は左上図の個体データ)
 若いタブノキにも巨木は見られる。しかし、5mを超えるまでには、まだもう少し時間がかかりそうに思われる。
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