ページタイトル:観音寺のハルサザンカ 当サイトのシンボルマーク

画像:観音寺のハルサザンカ


画像:観音寺のハルサザンカ(花)
名称 観音寺のハルサザンカ
    (かんのんじのはるさざんか)
名称の典拠 天然記念物指定名称
樹種 ハルサザンカ
樹高 8m(注1)
目通り幹囲 1.6m(注1)
推定樹齢 350年(注1)
所在地の地名 福岡県久留米市田主丸町石垣(たぬしまるまちいしかき)(注2)
 〃 3次メッシュコード 4930−75−96
 〃 緯度・経度 北緯33度19分49.4秒
           東経130度42分30.0秒
久留米市指定天然記念物(1990年5月11日指定)
撮影年月日 2017年4月2日

注1)石垣山観音寺のウェブサイトによる
注2)2005年2月5日、久留米市に合併。旧行政区は浮羽郡田主丸町





 JR久大本線田主丸駅の南東1.7kmほど。県道151号(浮羽草野久留米線)の北に天台宗石垣山観音寺(いしかきざんかんのんじ)がある。
 同寺のウェブサイトによれば、白鳳2年(673)に天武天皇の勅願寺として創建されたと伝え、その後の寺伝には、行基(ぎょうき)、円仁(えんにん)といった名僧の名も見えるようだ。
 津軽に阿弥陀信仰を広めた金光(こんこう)上人も、文治2年(1186)からの数年間、観音寺の住職をしたことがあるという。法然の弟子となる前のことである。寺門興隆に努め、また土地の灌漑治水にも尽力、観音寺中興の祖とされている。さらには、金光上人が退治した牛鬼の左手首と称するミイラも保管されているらしい。(境内の案内板による)
 さて、ハルサザンカであるが、サザンカのなかで春に花をつける変わり種、と思っていたが、そうではなかった。
 正体はツバキとサザンカの雑種で、「ツバキとサザンカの自然群落は天然状態では接触がないと思われるので、偶然に人里付近で発生したものであろう」(平凡社「日本の野生植物 木本T」による)とのこと。
 案内板によると、観音寺のハルサザンカはヤブツバキとサザンカの雑種に、さらにヤブツバキが戻し交配した三倍体ハルサザンカの一品種で、品種名も「観音寺」というそうである。
 左図はその落花。花色や花糸の様子はサザンカに似て、春に咲くことと、花弁が1枚ずつ散らず、花が丸ごとぽとりと落ちるのはヤブツバキの遺伝子を受け継いだようだ。
 推定樹齢350年ということだが、樹勢良く、姿も美しい。
 本堂の手前に立っている。
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