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名称 冠稲荷のボケ (かんむりいなりのぼけ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 ボケ
樹高 3.5m(注2)
目通り幹囲 3m(注2) これは根元における株回り
推定樹齢 300〜400年(注2)
所在地の地名 群馬県太田市細谷町(稲荷)
〃 3次メッシュコード 5439−32−18
〃 緯度・経度 北緯36度16分06.4秒
東経139度21分05.9秒
群馬県指定天然記念物(1955年1月14日指定)
撮影年月日 2020年4月4日
注1)1986年3月31日に群馬県教育委員会と太田市教育委員会が連名で設置。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)上記案内板による
ボケは早春に可愛い花をつける。盆栽にして愛でる方もいて、昔から馴染みのある花なのだが、梅や桜に比べると、ファンは少ないようだ。関西人からいつも叱られているような名前が悪いのだろうか。
ボケは漢字で木瓜と書く。夏から秋にかけてつける果実を木に実る瓜(うり)に見立てたからだろう。
木瓜は音読みするとモクカ(モッカ)、あるいはボクカ(ボッカ)となる。牧野富太郎博士は、モッカが転じて「もけ」となったとしている(牧野新日本植物図鑑による。ボケはモケと呼ばれることもあるらしい)。ならば、ボッカが転ずればボケになる理屈である。それにしても、可愛い花なのに気の毒な名前である。
余談になるが、木瓜は訓読みすると「きうり」となる。実はキュウリも昔は木瓜とか黄瓜とか書いたようなのだ。(今は「胡瓜」が普通で、それ以外は殆ど見ない)
ボケは花色も様々である。古くから愛好され、改良もされたのだろう。鮮やかな赤色の花をつけるものは緋木瓜(ヒボケ)と呼ばれるらしい。
冠稲荷のボケは、その緋木瓜である。それも特大の。
案内板によれば、根元から約500本ほどが立ち上がっているという。巨樹というわけではないが、ボリューム感は圧倒的だ。
永禄年間(1558〜70)に植えられたとの伝承があるそうである。 |
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