ページタイトル:上藤又の大椿 サイトのシンボル

画像:上藤又の大椿

画像:上藤又の大椿(花)

画像:上藤又の大椿(落花の絨毯)

画像:上藤又の大椿(全景)
名称 上藤又の大椿 (かみふじまたのおおつばき)
名称の典拠 なし(注1)
樹種 ヤブツバキ
樹高 6m(注2)
目通り幹囲 6.5m(注3)
推定樹齢 不明
所在地の地名 石川県河北郡津幡町上藤又
 
〃 3次メッシュコード 5436−76−84
 
〃 緯度・経度 北緯36度39分11秒
           東経136度48分15秒(注4)
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2008年4月20日

注1)奥多摩町森林館の巨樹データベース(環境省資料)によれば、地元では「峰山神(もんにやま)の大椿」と呼ばれているという。しかし、私が話を聞いた地元の方(60〜70際の男性二人)は、単に「大椿」と呼んでおられた。「峰山神の大椿」なる名は、あまり一般的でないのかもしれない。また、私は、登り口がある上藤又集落の名をつけてみたが、ツバキが立つ場所は、ひょっとしたら南隣の大窪に属している可能性もあり
注2)上記の巨樹データベースによる
注3)同上。ただし、この値は、複数に分かれた幹囲を合算したもの。ロープがあって近づけなかったので、実測はできなかったが、見た感じでは、根元の単幹部分の幹囲は3m前後というところだろう
注4)位置の精度についてはあまり自信なし





 上藤又集落を過ぎて、家並みが途切れたところを起点に、北方の城ヶ峰まで、舗装された林道が延びている。はじめ、椿の在処がわからなかったため、道なりに城ヶ峰まで登ってみた。
 城ヶ峰の尾根筋は旧北陸道にあたる。もしかして、昔の誰かが街道沿いに植えたのでないかと思ったのだ。
 しかし、まったく手がかり無し。
 ちょうど、草刈りを終えて、上藤又に下ろうとする男性が来られたので、呼び止めて、ツバキについて尋ねてみた。
 幸い、よく知っておられた。しかも、不躾な質問にもかかわらず、ご親切に歩道の入口まで先導して下さった。
 実は、林道に入ったから分からなかったのだ。林道起点のすぐ先に、大椿への案内表示が出ていた。
 大ツバキは、城ヶ峰とは反対側にあたる南東の山。細い山道を登ったところにあるという。
 「大椿→」とだけ記された、小さな案内標識に従って進むと、道はすぐに山道となる。
 急ぐ旅ではない。呼吸を整えながらゆっくりと登る。手にはスキーのストック。足にはゴム長。格好は悪いが、里山ではこれが意外に威力を発揮する。(いつも車のトランクに入れてある)
 杉林を通り、孟宗竹の林、チシマザサの藪を順に抜けると、間もなく、正面に椿の樹冠が見えてきた。ここまで約20分。
 大ツバキは、小平面の端に立っている。平面にはヤマザクラが数株。ほかの雑木は切り払われている。椿のために場所をしつらえた、という感じ。
 「花を見るには遅いかも知れない」と聞いてきたが、そんなことはなかった。サクラと違い、ツバキは全てが同時に開くわけではない。落花の絨毯の上で、枝にはまだたくさんの花がついている。
 ちょうど良い時期に訪問できて、幸福だった。
 
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