|
境内に立つ別のケヤキ |
|
名称 賀来神社のケヤキ (かくじんじゃのけやき)
名称の典拠 なし
樹種 ケヤキ
樹高 15m(注1)
目通り幹囲 5.3m(注1)
推定樹齢 不明
所在地の地名 大分県大分市賀来
〃 3次メッシュコード 4931−64−45
〃 緯度・経度 北緯33度12分24.1秒
東経131度33分42.6秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2017年4月6日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による
久大本線賀来(かく)駅の南約700m。賀来小学校の北に隣接して賀来神社が鎮座する。
表参道や社殿は東、つまり大分川(おおいたがわ)に向いているが、裏手を走る県道207号(大分挾間線)側に参詣者用駐車場がある。車で訪ねても安心。
社伝では承和3年(836)の創祀と伝え、祭神は武内宿禰命(たけのうちのすくねのみこと)と建磐龍命(たけいわたつのみこと=阿蘇神)の2柱。
このうち武内宿禰の方は、この地では善神王と呼ばれるようで、賀来神社の古名は賀来善神王(ぜじんのう)宮だったという。(案内板による。なお当地では「ぜじんのう」と読むようだが、他の地では「ぜんじょう」と発音されることもあるようだ。いずれも「ぜんし(じ)んおう」が訛った結果と思われる)
その武内宿禰であるが、常時はここではなく柞原八幡宮に居て、八幡神である応神天皇に仕えている。9月初旬の秋季大祭の時だけここに戻ってくるのだという。(それに合わせて6年に一度、卯(う)年と酉(とり)年には大名行列が行われる。この大名行列は「賀来神社卯酉の神事」の名称で大分県選択無形民俗文化財)
私が訪ねたのは4月の雨の日。祭がない時の賀来神社は静かだ。
ケヤキは、拝殿の手前、向かって左に立っていた。
ご覧のように主幹を途中で失い、しかも内部の空洞が上から下まで外に開いている。神木であることを示す注連縄とともに、裂けてしまわぬよう頑丈な箍(たが)もつけられている。かなり寂しい姿だ。
昭和49年(1974)に「大分市の名木」に指定されているが、当時からこの姿だったのだろうか。
指定から40年以上を経ているにしては枝が細い感じもするし、一方、裂け目の方は指定前からあったようにも見える。当時の姿が想像できない。
ともあれ、今でも大切にされているのは変わりがないようで、ケヤキのための保護柵もしっかりしていて、周囲も綺麗に整えられていた。 |
|