ページタイトル:海蔵寺のモミ 当サイトのシンボルマーク

画像:海蔵寺のモミ 名称 海蔵寺のモミ (かいぞうじのもみ)
名称の典拠 なし
樹種 モミ
樹高 23m/23m(注1)
目通り幹囲 5.0m/4.8m(注1)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 岩手県下閉伊郡山田町船越
 〃 3次メッシュコード 5941−17−18
 〃 緯度・経度 北緯39度25分49.7秒
           東経141度58分50.0秒(注3)
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2017年5月13日

注1)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による
注3)これは最大のモミ(左図)の位置





 山田町の南部で、北側の山田湾と南側の船越湾を分けるように、太平洋にぬっと突き出た半島がある。船越半島だ。
 その付け根部分は大きく縊れ、縊れ部分の海抜は、中央付近でも0mに近い。かつて船越半島は、島であったのではないだろうか。
 曹洞宗海蔵寺は、その縊れ部分の南東部。少しだけ高いところに位置しているのだが、2011年3月11日の大津波で本堂が流されてしまった。
 お寺もさることながら、檀家さんの被害が甚大だったようだ。
 海蔵寺では、亡くなった人がいると、その年の初盆から3回目のお盆まで、故人の霊を導く道しるべとなる「お盆幡(ぼんばた)」を本堂前に吊す。お盆幡は、男は白、女は赤いさらし布に俗名を書いたもので、初盆から年を重ねる毎に1尺、2尺、3尺と長さを伸ばしていくらしい。大津波の2011年から2013年までは、毎年300枚近くが隙間なく吊されたそうである。(「YOMIURI ONLINE」(2016年3月15日)による)(謹んで犠牲者のご冥福を祈る)
 その海蔵寺で、モミは被害を免れた。モミが立つ墓地の標高が少し高かったためだ。
 モミに心があったなら、毎年のお盆幡を、複雑な思いで見おろしているのではなかろうか。
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