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名称 浄土寺の松 (じょうどじのまつ) 名称の典拠 なし 樹種 アカマツ 樹高 不明 目通り幹囲 3m(注1) 推定樹齢 不明 所在地の地名 岩手県陸前高田市高田町(たかたちょう)洞の沢(ほらのさわ) 〃 3次メッシュコード 5841−45−20 〃 緯度・経度 北緯39度01分10.7秒 東経141度37分53.9秒 天然記念物指定 なし 撮影年月日 2025年5月24日 陸前高田市役所庁舎の南西150mほどのところに浄土宗厭離欣求院浄土寺(えんりざんごんぐいんじょうどじ、注2)がある。 市役所の周囲といえば建物が密集しているのが普通だが、ここでは道路は整備されているものの、建物は疎ら。2011年の大津波が、海から1.6kmほど離れたこの辺りの風景を一変してしまったからだ。(これでも2017年に三陸地方を訪ねた際に見た風景に比べれば格段に良くなっている) 市役所の東西に、それぞれ標高50mほどの小山がある。津波の際、ここに逃げることができた人は生命が助かったと思われる。 そのことを後世に伝えようと、津波到達点を結ぶ線上に桜を植える「桜ライン311」プロジェクトが立ち上がった。過去の記憶を伝えるとともに、津波の際はここより高い場所に逃げよとのメッセージでもある。 浄土寺は市役所西側の小山の東麓にあって、小山の底部、境内面より1〜2m高い等高線に沿って桜が植えられている。河津桜らしい。(桜の下に設置された案内板でこのプロジェクトを知った) と言うことは、浄土寺も津波に襲われたわけである。 私は実際の大津波を見たことがないが、様子を想像することは出来る。 地球温暖化の影響か、大雨が都市排水の能力を超え、家屋に浸水するニュースをよく目にするが、その場合は水面が徐々に上昇するのみである。流れがあったとしても、川の流れの程度である。(実際に被害に遭えば、これも堪(たま)ったものではないが…) それに対し、津波では水の塊が水平に移動してくる。従ってその前面は、押し壊された家屋の残骸や樹木等、水に浮かぶものなら何でも乗せたままぶつかってくるのである。被害の大きさは相当なものであろう。 浄土寺もかなりの被害があったと思われる。 この松は、その浄土寺境内に立つ。 幹の途中まで海水に浸されただろうと思われる。浮遊物がぶつかって枝が折れたともいう。 それが、喬木の姿が殆ど見られなくなった地域にあって、今も元気な姿を見せてくれている。 高田松原の「奇跡の松」は枯れてしまったが、海からの距離は異なるものの、浄土寺の松は生き残った。 「奇跡の松」の生命の分も合わせて長生きしてもらいたいものだ。 (この松の存在は「南三陸滝見隊」のブログで知った) 注2)徳川家康の旗印に「厭離穢土欣求浄土」というフレーズがあり、源信の(げんしん)の「往生要集」が出典らしい。源信は法然や親鸞の思想に大きな影響を与えた人物であるから、それが浄土宗のお寺の山号寺号となっても全く不思議ではない。(「おんりえどごんぐじょうど」と読まれるのが普通だが、「えんり」の読みもあるようだ) |
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