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名称 寂心さんの樟 (じゃくしんさんのくす)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 クスノキ
樹高 30m(注2)
目通り幹囲 13.3m(注2)
推定樹齢 800年(注3)
所在地の地名 熊本県熊本市北区北迫町(きたざこまち)(注4)
〃 3次メッシュコード 4930−25−44
〃 緯度・経度 北緯32度52分19.1秒
東経130度41分07.0秒
熊本県指定天然記念物(1974年5月8日指定)
撮影年月日 2009年7月30日
注1)熊本県教育委員会が設置(設置年月不詳)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による
注3)上記案内板による
注4)2012年4月1日、政令指定都市への移行に伴い、住所表示が一部変更された
JR鹿児島本線植木駅の南方1kmに、寂心緑地と呼ばれる緑地公園がある。緑地公園となったのは、ここにこのクスノキがあるからであろう。周辺に公園を作ることまでして、人々が大切に守ろうとしているクスノキである。
その気持ちが養分になっているのか、すばらしい樹勢である。雄大な樹冠の広がりがこれほど気持ちを爽快にさせてくれるクスノキは、他にはそう無いのではあるまいか。
寂心の名は、厳松軒寂心なる人物に因む。
その祖は、源頼朝の命により鹿子木荘の地頭となった三池貞教で、赴任後は任地の名をとって鹿子木氏を名乗った。その10代目鹿子木三河守親員が入道後に名乗った号が厳松軒寂心である。文武両道に秀でた、なかなかの人物だったらしい。(案内板より)
クスノキの根元に見えるのが、寂心の墓だという。
「〜さん」と呼ぶのは、畏れ多いというより、むしろ身近に感じて親しみを込めて呼ぶときの敬称である。聞く方にも、どことなく心地よく響く。
ただ、「さん」には、この地方独特の用法があるようだ。道を尋ねた際に、「右さん行けば大丈夫です。左さん行かないように」と、左右にまで「さん」づけするのに驚いたことがある。
寂心さんの「さん」にも、私たちとは微妙に異なる気持ちが込められているのかも知れない。 |
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