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名称 伊弉諾神宮の夫婦クス
(いざなぎじんぐうのみょうとくす)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 クスノキ
樹高 30m(注2)
目通り幹囲 8.0m(注2)
推定樹齢 伝承830年(注2)
所在地の地名 兵庫県淡路市多賀(注3)
〃 3次メッシュコード 5134−56−48
〃 緯度・経度 北緯34度27分36.0秒
東経134度51分10.5秒
兵庫県指定天然記念物(1973年3月9日指定)
撮影年月日 2012年3月20日
注1)1995年2月に兵庫県教育委員会が設置。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 近畿版」による
注3)2005年4月1日、津名郡内の5町が合併して淡路市誕生。旧行政区は津名郡一宮町
伊弉諾神宮の祭神は、国産み神話で知られるイザナギ・イザナミの夫婦神である。
古事記では、混沌とした大地を天沼矛(あめのぬぼこ)でかき混ぜたところ、矛からしたたり落ちたものが積もって淤能碁呂島(おのごろじま)が出来た。そこで2神は島に降り立ち、本格的に国産みを開始する。
ここで産んだ8つの大島(大八島=おおやしま)が、今日で言う本州、九州、四国、佐渡、淡路島、隠岐、壱岐、対馬である。当時は存在が知られていなかったのか、それとも大和朝廷の勢力が及ばなかったからか、北海道が含まれていないのが面白い。
それら大八島のうち、最初に産んだのが淡路島だとされている。淡路で伊弉諾神宮が一の宮とされているのは、そういう意味では当然かも知れない。
国産みの後の神産みで妻を失ったイザナギは、最後にはここ淡路の多賀の地に幽宮(かくりのみや)を構え、余生を過ごしたという。(滋賀県の多賀町にも同様の伝承あり)
さて、クスノキであるが、「夫婦大楠」と題された設置者名不詳の案内板には、もとは2本だったものがくっついたとされている。
国産みの夫婦神を祀る神社の神木であれば、そうあって欲しいと思うのだろうが、果たして真実はどうだろうか。私には、1本のクスノキが途中から2幹に分岐しているようにしか見えなかったが…。県教委設置の上記案内板でも、(幹が)地上2.25メートルで二つの支幹に分かれ(ている)とある。
そういう意味では「夫婦クス」の名も、本当は不適当なのかも知れない。 |
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