ページタイトル:岩本巻天神の椋の木 当サイトのシンボル

画像:岩本巻天神の椋の木(全景)

画像:岩本巻天神の椋の木
名称 岩本巻天神の椋の木
    (いわもとまきてんじんのむくのき)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 ムクノキ
樹高 20m(注2)
目通り幹囲 6.4m(注2)
推定樹齢 600〜800年(注3)
所在地の地名 熊本県菊池市旭志弁利(注4)
 〃 3次メッシュコード 4930−36−49
 〃 緯度・経度 北緯32度57分31.6秒
           東経130度51分54.9秒
菊池市指定天然記念物(1987年4月1日指定)
撮影年月日 2011年8月1日

注1)2009年3月に菊池市教育委員会が設置
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による
注3)上記案内板による
注4)2005年3月22日、菊池市に合併。旧行政区は菊池郡旭志村





 合志川左岸、岩本集落北部にこのムクノキが立っている。周囲に視界を遮る物がないため、合志川右岸を走る道路から樹冠がよく見える。
 ムクノキの近くに森天満宮玉垣改修記念碑があった。日付は平成21年(2009)11月15日となっている。
 見渡してみたが、改修が成ったばかりの玉垣と言えば、ムクノキを囲む玉垣以外に無い。祠はないけれども、このムクノキそのものが森天満宮とされているのだろうか。
 案内板の名前も、「岩本」集落の「巻天神」という意味らしい。当地では岩本区を上、中、下組の3座に分け、それぞれが輪番で、毎年12月15日の祭礼日に、この木に注連縄(しめなわ)を巻く。注連縄は一重ではなく、7周半巻くのだそうだ。夜には神楽も奉納されるという。そして、この注連縄が早く腐った年は豊作になると言われているそうだ。高温多湿の夏は作が良いということだろうか。
 注連縄を巻いて作況を占うわけだから、この木自身が神様(天神さん)だということなのだろう。
 ところで、何故、5周とか10周とかでなく7周半なのだろう。
 月の満ち欠けと関係があるのだろうか。月はおよそ15日で満ち、それから15日で新月となる。従って、新月から7.5日後、満月から7.5日後は半月となる。半月の日は、日付が変わる真夜中に月が上り、あるいは沈む。そんなことに宗教的な神秘を感じたのだろうか。真相を知りたいものだ。
 天神さんとなったムクノキは、中心部を失い、皮のみで立っている。ただし、内部を失ったのはかなり古い昔らしく、周縁部が肉厚を増し、今はかなりがっしりした皮である。
 樹勢も良さそうで、まだしばらくの間は元気な姿を見せ続けてくれそうである。
 
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