ページタイトル:板橋不動尊のケヤキ 当サイトのシンボル

画像:板橋不動尊のケヤキ(幹と並ぶ)


画像:板橋不動尊(本堂)
 本堂(不動堂)


画像:板橋不動尊(三重塔)
名称 板橋不動尊のケヤキ
    (いたばしふどうそんのけやき)
名称の典拠 なし
樹種 ケヤキ
樹高 15m(注1)
目通り幹囲 5.9m(注1)
推定樹齢 不明
所在地の地名 茨城県つくばみらい市板橋(注2)
 〃 3次メッシュコード 5340−70−74
 〃 緯度・経度 北緯35度58分53.8秒
           東経140度03分10.3秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2010年5月22日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 関東版(T)」による
注2)2006年3月27日、1町1村が合併して「つくばみらい市」誕生。旧行政区は筑波郡伊奈町





 地名をとって板橋不動と通称されるが、正式名は清安山願成寺不動院。真言宗豊山派の古刹である。
 寺伝によれば、大同年間(806〜10)に空海が開山。康暦年間(1379〜81)に祥海阿闍梨が七堂伽藍を建立して寺観を整えた。その後、二度にわたる兵火で焼失。文禄年間(1592〜96)に霊雲阿闍梨が入山して復興、現在に続いている。(平凡社「茨城県の地名」を参考)

画像:子守矜羯羅童子人形
 奉納された子守矜羯羅(こんがら)童子人形

 文禄年間建立の不動堂(本堂)、元禄年間(1688〜1704)建立の楼門(訪問時は改修中で拝観不可)、安永元年(1772)建立の三重塔(近年、修築されたばかり)は、いずれも茨城県指定文化財。
 板橋不動は、安産祈願の寺として知られている。水戸徳川家の支家、宍戸松平家の姫君安産祈願の謝礼として、本堂に三つ葵の紋章をつけることが許されたという。神社の狛犬ならぬ普通の犬が本堂の正面左右に坐っているが、これも安産祈願と関係があるのだろう(犬のお産は軽いといわれているからか)。犬にまつわる伝承もあるようだ。
 また、次のような信仰も伝わっている。生まれたばかりの赤ちゃんの初参りに祈願をすると、寺からこけし人形が授与される。これは「子守矜羯羅(こんがら)童子」と呼ばれ、子の成長を見守ってくれるのである。無事、7歳になったとき、「願ほどき」に参詣して寺に納めるのだという。
 さて、本題の巨木の話に移ろう。
 樹木の総数は多くないが、境内各所にイチョウ、カヤなど、目通り3mを超す巨木が散在する。標記のケヤキ以外のケヤキ巨木もある。
 しかし、サイズ的には、このケヤキが他を圧倒する。
 立つ場所は、三重塔近くの境内周縁部。外の道路から見た方がよく見える。
 道路によって、根の生長が一部妨げられているのだが、しっかりした根張りの、元気の良い大ケヤキである。

※詳細不明ながら、2022年に伐採されたことを知った。公開されているユーチューブ画像によれば、根元に空洞はあるものの、倒壊の危機が迫っていたようには見えないのだが…。何があったのだろうか。(2023/10/1追記)
 
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