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名称 石割楓 (いしわりかえで)
名称の典拠 「日本の巨樹・巨木林」(注1)
樹種 イタヤカエデ(注2)
樹高 12m(注3)
目通り幹囲 5.2m(注3)
推定樹齢 300年以上(注3)
所在地の地名 青森県黒石市温湯字鶴泉
〃 3次メッシュコード 6040−75−23
〃 緯度・経度 北緯40度36分27秒
東経140度39分54秒
黒石市指定天然記念物(1983年2月1日指定)(注4)
撮影年月日 2009年8月20日
注1)旧環境庁が1991年に刊行
注2)イタヤカエデの変種オニイタヤ
注3)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による
注4)その後、2014年4月18日付で青森県指定天然記念物となった。指定名称は「薬師寺の石割カエデ」
浅瀬石川(あせいしかわ)右岸、温湯(ぬるゆ)温泉の温泉街の一角に黄檗宗瑠璃山薬師寺がある。
もともとここには宝巌山法眼寺なる寺があったが、のち現在の黒石市中心部に移転してしまった。薬師堂のみ残されていたところ、享保9年(1724)、弘前5代藩主信寿から現山寺号を与えられたと伝えられている。(案内板より)
駐車場から見上げる位置に、イタヤカエデの変種であるオニイタヤの古木が立つ。
まさに古武士の面構えである。元気な枝に連なる部分のみが、まるで前衛芸術家に設計を任せた化学工場のパイプの集合と見える姿で生きている。内部が空洞化してから、ずいぶんな時間が経過したようだ。
イタヤカエデの名木と言ってよいだろう。
カエデの下には、「山中や菊はた(手)をらぬ湯の匂ひ」の芭蕉句碑がある。「奥の細道」の帰途、加賀の山中温泉で詠んだ句である。
ここも立地条件が似る温泉だから、句碑を建立するに相応しいと考えられたのだろう。句碑では「湯の匂ひ」の部分が「温泉乃匂ひ」と刻まれていた。 |
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