ページタイトル:印鑰神社のクスノキ 当サイトのシンボル

画像:印鑰神社のクスノキ

画像:印鑰神社のクスノキ(幹と並ぶ)

画像:印鑰神社のクスノキ_2
名称 印鑰神社のクスノキ
    (いんにゃくじんじゃのくすのき)
名称の典拠 なし
樹種 クスノキ
樹高 25m(注1)
目通り幹囲 8.9m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 熊本県八代市鏡町鏡村(注2)
 〃 3次メッシュコード 4830−65−73
 〃 緯度・経度 北緯32度34分01.9秒
           東経130度39分40.9秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2009年7月30日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による
注2)2005年8月1日、八代市に合併。旧行政区は八代郡鏡町





 印鑰(いんにゃく)神社とは珍しい社号である。
 案内板に、そのことについての説明があった。
 大化改新(645)後、唐の制度に倣って律令制が実施され、地方には国司、郡司が置かれた。その時代の八代郡の郡倉の一つが、ここ鏡村にあった。郡倉には、租・庸・調のうちの祖にあたる貢米が収納された。
 倉を管理し、税を徴収するには、正当なる徴税者である証しが必要となる。それが「印」(朝廷の公印)と「鑰」(倉庫のカギ)である。郡司にとって、これらは何にも勝って重要である。これらは通例、役所内の別殿に保管されていた。
 のち郡倉は廃止されたが、それら「大切なもの」を祀って、ここに神社が建立された。その際、社号を印鑰神社としたものらしい。
 境内に鏡ヶ池がある。毎年4月7日、褌一つの若者が池に飛び込み、手づかみでフナを捕らえて神前に奉納する「鮒取り神事」が行われる池である。
 鏡ヶ池は、多くの歌に詠まれた有名な池だったようだ。当地の地名もこの池に由来するという。(平凡社「熊本県の地名」より)
 さして広くない境内に、クスノキの巨木が数本見える。
 なかでは拝殿に向かって右手に立つ個体が一番太そうだ。
 かなり上の方まで、緑の苔が這い上がっている。大枝は途中で切断され、根元には大きな空洞がある。衰退期に入っていることは間違いないが、今のところ、まだ樹勢は良さそうである。
 
ボタン:熊本県の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る