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名称 今開発の大ヒイラギ
(いまかいほつのおおひいらぎ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 ヒイラギモクセイ
樹高 10m(注2)
目通り幹囲 3.1m(注2)
推定樹齢 280年(注3)
所在地の地名 富山県射水市今開発(注4)
〃 3次メッシュコード 5537−00−77
〃 緯度・経度 北緯36度43分46.6秒
東経137度05分12.8秒
富山県指定天然記念物(1967年9月26日指定)
撮影年月日 2022年6月23日
注1)設置者名・設置年月とも不詳だが、形式から見て何らかの行政機関が設置したと思われる。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)泉治夫・内島宏和・林茂編「とやま巨木探訪」による
注3)上記案内板による
注4)2005年11月1日、1市3町1村が合併して射水市誕生。旧行政区は射水郡大島町
北陸新幹線と国道472号が立体交差する地点の北東に見える集落が今開発である。
地名に「今」とあるが、開発は近年のことではなく、明治以前に新田開発された場所だ。
この大ヒイラギが立つのは、江戸時代に十村役(とむらやく、大庄屋)を務めた松長氏宅の庭園。樹齢から見て、このヒイラギは十村時代を当然知っているはずである。
ちょうど奥様がご在宅で、撮影の許可をお願いしたところ、とても歓迎して下さり、案内もして下さった。(感謝)
ところで、見学の際にはとうとう言い出しそびれてしまったのだが、ヒイラギにしては背が高く、葉も大きめである。若い枝につく葉の鋸歯を見ると、この「大ヒイラギ」はどうやらヒイラギモクセイのようである。
ヒイラギモクセイはヒイラギとギンモクセイのハイブリッドと考えられているようだ(「牧野新日本植物図鑑」にそう書いてある)。 岡山理科大学波田研のウェブサイトによれば雄株しかないそうで、結実して子孫を残すことは出来ないのだろう。そんなことから、この地ではヒイラギ(の変わった仲間)と考えられているのかも知れない。
それに、仮にヒイラギモクセイだとしても、これだけ見事な姿を見せられたら、何も言うことはない。とにかく大きさ樹容、樹勢ともに素晴らしい「大ヒイラギ」である。
奥様ご自身もしばしばヒイラギを撮影なさっているようで、樹冠いっぱいに花をつけた昨年秋の写真を見せて下さった。見事な咲きぶりで、写真から花の香りが漂ってくるようだった。(キンモクセイほど強くはないが、ヒイラギモクセイの花も芳香を発する) |
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