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名称 天王寺大銀杏 (てんのうじおおいちょう)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 イチョウ
樹高 20m(注2)
目通り幹囲 5.4m(注3)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 福島県福島市飯坂町天王寺
〃 3次メッシュコード 5640−63−05
〃 緯度・経度 北緯37度50分25.1秒
東経140度26分14.8秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2020年8月8日
注1)設置者名・設置年月とも不詳
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による
注3)地表面から1.3mの高さで幹囲を実測。(上記「日本の巨樹・巨木林」および環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)では490cmとしている)
福島市飯坂町といえば、まず飯坂温泉が思い浮かぶ。古くから知られる温泉で、今も摺上川(すりかみがわ)沿いを中心に多くの温泉宿が並ぶ。
上流側に少し離れたところは穴原温泉とも呼ばれ、ここにも温泉旅館が密集する。
左図のイチョウが立つ臨済宗妙心寺派香積山天王寺はその穴原温泉の近く。参道沿いに家々がかたまるほか、寺の前には耕地、背後は山地と、ほかでもよく見る立地環境である。
本堂とは別に、駐車場から石段を登った先に「三済閣」(注4)という名の観音堂があり、奥州三十三観音霊場第11番札所とされている。
大イチョウは観音堂の右手前。駐車場からイチョウの姿がよく見える。
幹の一部が枯れて白骨化している。案内板によれば落雷の痕らしい。(『数百回も雷が落ちた』とは信じられないが…)
また、風もないのに「ギギー」と音が聞こえるので「なき銀杏」と呼ばれるとか、幹の少し高いところに窪みがあって大蛇が住み着いているという伝説があるとか、さまざまな謂われをもつイチョウのようだ。
アオダイショウが木に登るのはよくあることだし、樹下で風を感じなくても上に突き出た枝が風に揺れることもよくあるが、余計な詮索は止しにする。
謂われが多いのは、「伐らせまい」という気持ちの表現の一つであると、私は思っている。銀杏への愛情の証しと受け取るのがよいのではないだろうか。
注4)老・病・死の三苦から済度する(救う)という意味だそうである |
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