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名称 市の沢の彼岸桜 (いちのさわのひがんざくら)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 エドヒガン
樹高 10m(注2)
目通り幹囲 6.1m(注2)
推定樹齢 500年以上(注2)
所在地の地名 長野県下伊那郡阿智村駒場市の沢
〃 3次メッシュコード 5337−15−38
〃 緯度・経度 北緯35度26分58.6秒
東経137度44分03.1秒
阿智村指定天然記念物(1968年6月10日指定)
撮影年月日 2025年4月17日
注1)阿智村教育委員会が設置(設置年月不詳)。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)上記案内板による
彼岸桜の名は、春のお彼岸(春分の日を中日とする7日間)頃に花が咲き始めるから。ヤマザクラやソメイヨシノよりも少し早く咲く。
東日本にもともと多く分布していたのか、東日本の人が彼岸桜を愛でて積極的に植栽したのか知らないが、西日本より東日本に彼岸桜が多く見られるように思う。エドヒガンとかアズマヒガンとか呼ばれるのは、それが理由なのだろう。
牧野新日本植物図鑑は種名をウバヒガンとしていて、『姥(老婆)は普通歯が抜けてしまって無いものが多いが、本種も3月末に葉の無いうちに花を開くので歯無しと葉無しをかけて、ウバの名をつけた』と説明している。
(現時点で、いわば日本国内だけで通用する学名である標準和名は、上記データ欄の通りエドヒガンである)
咲く時期についても、関東地方など東日本としては比較的温暖な平地では彼岸の頃だとしても、東北地方や多雪地帯、それに標高が高いところではもっと遅い。
本題に入ろう。
この桜が立つのは、阿智川(あちがわ)左岸に聳える山の斜面下部。眼下を中央自動車道が通っていて、車の姿もよく見えるし、音も届く。
当然、高速道路からも見えるはずだが、今まで20回以上もここを通ったのに、まったく桜には気づかなかった。カーブが続き、運転に集中しなければならない区間なので、それが当たり前なのかも知れない。
阿智村上水道の浄水場に通ずる道が桜の横を通る。恐らく管理者以外、この道を利用することはないのだろう。道幅が狭く、離合不可能。もちろん路上駐車不可。
桜の近くに諏訪神社があって、神社の下に少しだけ草地のスペースがあった。無理矢理そこに押し込むことが出来たが、大きい車は無理だろうし、転回も困難と思う。歩いて向かうことをお勧めする。
枝垂れないタイプのエドヒガンで、花色も淡い。写真家好みではないかも知れないが、堂々たる体格が素晴らしい。巨木好きにはこの力強さがたまらない。
阿智村では一番の大桜だそうである。 |
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