ページタイトル:宝泉寺の枝垂れ紅桜 当サイトのシンボルマーク

画像:宝泉寺の枝垂れ紅桜_1


画像:宝泉寺の枝垂れ紅桜_2
名称 宝泉寺の枝垂れ紅桜
    (ほうせんじのしだれべにざくら)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 エドヒガン
樹高 12m(注2)
目通り幹囲 4.8m(注2)
推定樹齢 900年以上(注3)
所在地の地名 福島県双葉郡富岡町本岡(もとおか)字王塚(おうつか)
 〃 3次メッシュコード 5641−00−10
 〃 緯度・経度 北緯37度20分46.2秒
           東経140度59分51.8秒
富岡町指定天然記念物(1978年5月25日指定)
撮影年月日 2020年3月26日

注1)1994年に富岡町教育委員会が設置。「緑の文化財」にも登録されており(登録第2号)、そちらでは「宝泉寺のシダレザクラ」と名付けられている
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注3)上記案内板による





 富岡町役場から西に約1km。富岡川左岸、JR常磐線の南に真言宗智子山派紅葉山宝(寶)泉寺がある。
 案内板によれば、康和元年(1099)、一意法師の開山と伝えられる古刹で、その頃、このシダレザクラも植えられたと言われているようだ。(それが推定樹齢の根拠だと思うが、そこまでの樹齢はちょっと考え難い)
 『かつては、三枝が地上まで垂れ下がり、(中略)その容姿は誠に見事であったが近時、衰えが目立ち始め、尚、分枝箇所に腐食が入るに及んで、県は、一九八一年(昭和五十六年)三月、保全工事を行い二枝を落とし、更に空洞を処理して現在に至っている』とのこと。(案内板より)
 現在、生き延びた一枝(幹)は地上付近で大きな人工物と抱き合っていて、それが保全工事を行って空洞を処理した結果の姿なのだろう。人工物の大きさが処理前の幹の原型をなぞっているとしたら、3幹が立ち上がっていた時代は、さぞかし大きな桜だったと想像する。
 富岡町と言えば、福島第二原子力発電所の一部敷地が存在する町である。事故が起きた第一原子力発電所からも半径20km圏内に位置し、全町避難を余儀なくされた。
 今も一部に帰還困難地域が残るが、平成29年(2017)4月1日午前0時をもって、それ以外の地域は避難指示解除。宝泉寺のある本岡地区もそれに含まれる。
 過去のニュースを探してみると、避難指示が解除された平成29年には、このシダレザクラがライトアップされたようである。(再建本堂の完成予想図の隅に「富岡は負けん!」と書かれていた)
 富岡町公式ウェブサイトの桜開花情報によれば、この桜は、2019年には、3月28日に開花し、4月5日に満開となっている。記録的な暖冬だった今年はもっと早いだろうと思い、3月26日に訪ねた。
 しかし、花はまだ「咲き初(そ)め」。2019年とあまり変わりが無い。
 良いタイミングで訪ねるのは本当に難しいものだ。
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