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注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 中国・四国版」による
注2)2004年9月に琴浦町教育委員会が設置した案内板による
注3)2004年9月1日、東伯郡内の2町が合併して琴浦町誕生。旧行政区は東伯郡東伯町
加勢蛇川(かせいちがわ)右岸、県道238号(古長杉下線)を走っていると、伯耆の大シイについての案内があり、近くには広い駐車スペースもある。
案内に誘われて石段を上ると、その先にスダジイの巨木が待っていた。
斜面上部に根を下ろし、下方に身を半ば乗り出すような姿である。上に向かっての高さは大したことがないが、太い横枝を、思い切り遠くまで伸ばしている。さすがに、圧倒的な量感がある。
標記の名は、国から天然記念物指定を受ける際に付けられた名称である。伯耆国(現在の鳥取県中・西部)を代表するシイノキ巨木という意味だと思うが、伯耆国どころか、日本を代表するスダジイ巨木である。近年になって、御蔵島をはじめ、伊豆諸島で次々と野生の巨樹が発見されるまでは、志多備神社(島根県)のシイノキとともに、日本一とされていた。
シイの横にも石段があり、さまざまな角度から眺めることができる。
眺める位置によって、シイノキは少しずつ表情を変える。2〜3歩進んではシイに見入り、時間が経つのを忘れた。
春日神社の境内林のなかの1本である。
講談社「日本の天然記念物」(1995年刊行)は、もとからの野生のスダジイのうち、これ1本のみが残されたと推測している。
姿が特別立派だったのだろうか。 |
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