ページタイトル:樋沢のヒメバラモミ ロゴ:人里の巨木たち

画像:樋沢のヒメバラモミ 名称 樋沢のヒメバラモミ (ひさわのひめばらもみ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 ヒメバラモミ
樹高 25m/25m(注2)
目通り幹囲 4.2m/4.0m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 長野県南佐久郡川上村樋沢御前下
 〃 3次メッシュコード 5538−74−72
 〃 緯度・経度 北緯35度58分51.7秒
           東経138度31分24.3秒
長野県指定天然記念物(1960年2月11日指定))
撮影年月日 2016年5月29日

注1)1966年3月18日に川上村教育委員会が設置。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による





 八ヶ岳の最高峰赤岳(あかだけ、2899m)の東麓は、広々とした高原である。土は火山灰質で水はけが良いため、水稲作りには適しないが、野菜生産には向いている。ここ川上村は、日本一の高原レタス産地ということである。
 その高原を千曲川(信濃川)の源流や、いくつかの支流が流れ、浸食によって深い谷を作っている。地形図で見ると、地形輪廻の幼年期のような姿がよくわかる。
 千曲川とその支流西川の合流部で、南西側の高原が谷に落ちる先端部近くに伊勢社があり、東に隣接してJR小海線が通る。
 境内のヒメバラモミが長野県から天然記念物指定を受けているのは知っていたが、実を言うと、幹囲4m程度では…と、あまり食指は動かなかった。
 しかし、これが日本固有種で、分布域がごく限られ、しかも絶滅が危惧されていると知って事情が変わった。是非とも会ってみたくなった。(日本植物園協会の報告では、母樹(自生成木?)の見積もり数は2000本以下)
 図鑑で調べると、ヒメバラモミは「もみ」の名がつくが、モミ属ではなく、トウヒ属に分類されるらしい。
 天然記念物のヒメバラモミは線路のすぐ横に立っている。その奥に、ほぼ同サイズのヒメバラモミがもう1本。環境省巨樹データベースによれば、世界No.1とNo.2のヒメバラモミである(2016年5月現在)。
 案内板を読むと、このうち線路脇の個体のみが天然記念物だとあった。2本まとめて指定されてもよかったように思うのだが、何故なのだろうか。
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