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名称 東北山の千本松 (ひがしきたやまのせんぼんまつ) 名称の典拠 現地の案内板(注1) 樹種 アカマツ 樹高 28m(注2) 目通り幹囲 5.2m(注2) 推定樹齢 不明 所在地の地名 長野県松本市五常(注3) 〃 3次メッシュコード 5437−47−38 〃 緯度・経度 北緯36度21分58秒 東経137度58分32秒 松本市指定天然記念物(2005年9月26日指定) 撮影年月日 2008年4月29日 注2)上記案内板による 注3)2005年4月1日、松本市に合併。旧行政区は東筑摩郡四賀村 「日本の松樹」で見つけ、是非訪ねたいと思っていた。 県道302号沿いの西ノ宮集落から北に向かった。正確な所在地は知らないが、およその位置なら、上記サイトの説明から見当がついていた。 道はいきなり細くなる。すれ違いもUターンもままならない上り坂だが、思い切って進む。 やがて道は小さな峠にさしかかり、ちょうど峠上は十字路になっている。ナビは前方を指しているが、そこは急な下り坂。そして道幅はいっそう細い。最悪の場合、はたして、バックで戻れるだろうか。 もちろん駐車スペースなどはなく、車を放置して行けば、バイクでさえ横を通過できそうにない。 なにしろUターンスペースのない道である。ここが最後のUターンチャンスかも知れない。行くか戻るか思案していたら、ちょうどそこに、あろうことか、作業着姿のお婆さんが歩いてこられた。 千本松のことを尋ねてみると、なんと家の裏手にあるという。同乗していただき、案内を乞うこととなった。 車も玄関先に置かせていただくことになった(と言っても、軽自動車ならいざ知らず、道幅かつかつの車では10回ほども切り返したように思う)。 千本松(このような樹形のマツを「ウツクシマツ」という)はご覧の通り。案内板に「日本で一番大きく、しかも樹形もよいウツクシマツ」とある。大きさ日本一は確認したわけでないが、確かに美しいウツクシマツである。今も、出会ったときの姿は、ありありと脳裏に浮かぶ。 が、どちらかというと、このお婆さんとの出会いの方が、強く印象に残った。 千本松を見たあと、礼を述べて去ろうとすると、「まあお茶でも」ということで、御馳走になることになった。 手作りの蕗味噌(私の大好物だ)などをお茶菓子代わりに、松のことやら、村のことやら、互いの家族のことやら。すっかり話し込んでしまった。 かつては30戸もあったそうだが、いまは2戸だけ。それでもここを離れられないとおっしゃる。わかるような気もする。 でも、もし、この千本松をお訪ねになる計画がおありなら、自動車は止した方がいいですよ、と申し上げたい。そういつも幸運が味方するわけではないから。 ※)残念ながら、2015年に枯死してしまったようだ。(2016.08.31追記) |
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