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注1)徳島市教育委員会が2003年10月22日に設置
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 中国・四国版」による
勝浦川の支流八多川が作った谷に板東池があり、そこから300mほど西、つまり上流側に速雨神社が鎮座している。谷はそこそこの幅があり、平地の大部分は水田となっている。
名前から想像されるように、速雨神社は、雨を授けてくれる神社のようだ。雨宮神社と呼ばれることもあるらしい。もちろん降りすぎては困るが、雨水は水田耕作になくてはならぬものである。
速雨神社の祭神は、豊玉比女命(とよたまびめのみこと)。海神である綿津見大神(わたつみのおおかみ)の娘で、失った兄の釣り針を探しに来た山幸彦の妻となり、鵜茅不合葺命(うがやふきあえずのみこと)を産んだことになっている。この神は神武天皇の父となるわけだから、豊玉比女命は、神武天皇から見れば祖母にあたる神ということになる。どうして降雨と結びつくことになったのかは、浅学にしてよくわからない。
延喜式内社だそうだが、現在の神社は小さい。
しかし、そこに立つクスノキは大きい。四方に大枝を広げ、境内全体を覆い尽くさんばかり。
樹勢も良く、とりたてて弱った部分がないため、樹形には破綻がない。従って、どの方向から見ても樹冠の均整がとれている。
姿の美しい大クスノキである。 |
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