ページタイトル:波多神社のコナラ サイトのシンボル

画像:波多神社のコナラ(境内側から)

画像:波多神社のコナラ(神社の外から)
名称 波多神社の小楢 (はたじんじゃのこなら)
名称の典拠 なし(注1)
樹種 コナラ
樹高 30m(注2)
目通り幹囲 5.1m(注2)
推定樹齢 800年
所在地の地名 長野県松本市波田(上波田)(注3)
 
〃 3次メッシュコード 5437−26−27
 
〃 緯度・経度 北緯36度11分32秒
           東経137度50分26秒
波田町指定天然記念物(1972年11月1日指定)※
撮影年月日 2008年5月12日

注1)天然記念物指定名称は単に「小楢」。それでは他と区別がつかないので所属する神社名を冠した
注2)2000年に行われた環境省フォローアップ調査による
注3)2010年3月31日、松本市に合併。旧行政区は東筑摩郡波田町





 松本電鉄渕東(えんどう)駅の南400mほどの場所に波多神社が鎮座している。
 境内林は、若い木々にスギやケヤキなどの巨木が混じっているが、なかで最大の木が、なんとコナラである。
 コナラは南東の玉垣のすぐ内側。南側に他の樹木がないことも、大きくなるために幸いしたと思われる。
 単幹で立ち上がり、低い位置に横枝はない。高みで広げた枝は、たくさんの若葉を纏っている。
 写真ではわかりにくいが、実は上図の反対側では根元近くに欠損部がある。その一部は炭化している。原因は知らないが、火災にあったことがあるようだ。ただし、現在の様子をみる限り、樹勢への影響は少なかったようだ。
 ところで、コナラとは無関係だが、波多神社と境内を接して阿弥陀堂があり、その一角に国重文の田村堂がある。
 田村堂は、ここから2kmほど離れた山奥にあった慈眼山若澤寺の仏堂の一つで、寺を再興したと伝える坂上田村麻呂を祀る御堂であった。明治の廃仏毀釈で若澤寺が破壊されたとき、田村堂の滅失を惜しんだ村人がここに移築したものである。いまも内部には田村麻呂将軍の像が安置されているという。
 保護のために架けられた覆屋のガラス越しに覗くと、小ぶりながら、工芸品のように優美な御堂が見えた。

※ その後、2011年3月22日、「波多神社のコナラ」の名称で松本市から天然記念物指定を受けた。(2015.05.11追記)。
 
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