ページタイトル:伯良神社のクスノキ 当サイトのシンボルマーク

画像:伯良神社のクスノキ 名称 伯良神社のクスノキ
    (はくりょうじんじゃのくすのき)
名称の典拠 なし
樹種 クスノキ
樹高 17m(注1)
目通り幹囲 5.0m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 静岡県静岡市清水区三保
 〃 3次メッシュコード 5238−44−02
 〃 緯度・経度 北緯35度00分33.9秒
           東経138度31分23.0秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2020年3月16日

注1)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による





 清水港を守るような形で、南から砂嘴が延びる。砂嘴の外海側は「三保(みほ)の松原」で知られ、また先端部からは、海の向こうに富士山の見事な姿が見える。
 「三保の松原」には羽衣伝説がある。
 他にも各地に羽衣伝説があって、羽衣を見つけた男が返してくれないので、行き所のない天女は仕方なく男の妻になるが、最後は羽衣を手に入れて天に戻るという話が多いように思う。しかし、「三保の松原」の伝説はもっと美しい。
 三保の羽衣伝説に登場する漁師の名は伯梁(はくりょう、謡曲では白龍)。この世のものと思えぬ優美な衣が松の枝に掛かっているのを見つけ、家に持ち帰ろうとしたところ、天女が現れて返してくれと言う。天女の羽衣と聞いた伯梁はなおのこと衣が欲しくなる。と、ここまではどこの羽衣伝説も似たような話だが、ここからが違う。泣いて懇願する天女を哀れに思った伯梁は、「天に帰る前に舞を見せてくれるなら」と羽衣を返すのである。そして約束通り天女は舞い、伯梁はうっとりと天女を見送る。
 春の穏やかな浜辺での白昼夢のような幻想的な話だ。
 羽衣伝説について長々と書いたのは、このクスノキが立つ場所は、話に登場する伯梁の屋敷跡だとする伝承があるからである。
 訪問時現在の「羽衣の松」からは北に約1.7km。三保造船所の近く。大きい車の入れない住宅街の狭い路地の先。
 車でお訪ねになる際は、近くに駐車スペースがないので注意。
ボタン:静岡県の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る