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名称 箱宮八幡神社のスダジイ
(はこみやはちまんじんじゃのすだじい)
名称の典拠 加賀市の文化財リストより
樹種 スダジイ
樹高 14m(注1)
目通り幹囲 8.7m(注1)
推定樹齢 450年(注2)
所在地の地名 石川県加賀市箱宮町向山
〃 3次メッシュコード 5436−33−83
〃 緯度・経度 北緯36度19分37.2秒
東経136度24分34.0秒
加賀市指定天然記念物(1996年5月27日指定)
撮影年月日 2006年10月15日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
注2)天然記念物に指定されたのを機に、箱宮町が1996年7月に設置した石造案内板による
箱宮神社の南西500m、石川トヨペットの裏手に、ドーム形の樹冠を戴いたスダジイの巨木が立っている。国道8号の北側にあたり、国道からもよく見える。
箱宮神社境内の案内板、及びこの椎の木についての案内板の内容を総合すると、およそ次のようなことらしい。
向山の地名でも明らかなように、椎の木が立つ辺りは、少し高台になっている。往古大きな洪水があったとき、霊峰白山の方から、一つの筥(はこ)がここに流れ着き、一夜のうちに堂宇ができた。筥の中には一体の神像が納められていたので、村人はこれを祀った。社は、大平宮とも「流れ宮」とも呼ばれた。
とすると、白山系の神社と考えるのが普通だと思うのだが、何故か、明治15年(1882)には八幡社と改称している。
一方、箱宮神社の案内板の方は、「筥宮」はここにあった白山社だとしている。現在の箱宮神社を「近宮」、大平宮の方は「遠宮」と称していたというから、両者は無関係ではないのだろう。
しかし、同一だったわけでもなく、明治41年(1908)、箱宮神社は八幡社つまり遠宮を合併して、ようやく一体となった。
ところで、現在の箱宮神社の祭神は天照皇大神と応神天皇。神明社と八幡社の祭神である。白山系の歴史はどうなってしまったのだろうか。不思議な神社である。
このスダジイは、大平宮に神像を祀る際に植えられたとされている。
株立ちであるため、幹はそれほど太く感じられないが、さすがにこれだけのサイズになると、迫力がある。
立派な樹冠の下に入ると、さながら森に紛れ込んだかのようである。 |
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