ページタイトル:夏油温泉のカツラ 当サイトのシンボルマーク

画像:夏油温泉のカツラ


画像:クマの爪痕
名称 夏油温泉のカツラ (げとうおんせんのかつら)
名称の典拠 なし
樹種 カツラ
樹高 不明
目通り幹囲 7m/6m(注1)
推定樹齢 不明
所在地の地名 岩手県北上市和賀町岩崎新田(注2)
 〃 3次メッシュコード 5840−67−51
 〃 緯度・経度 北緯39度12分46.8秒
           東経140度53分09.9秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2017年5月9日

注1)まったくの目分量
注2)1991年4月1日、北上市に合併。旧行政区は和賀郡和賀町





 夏油川(げとうがわ)に沿って県道122号(夏油温泉江釣子線)を上流に向かう。県道の両側はかなりの急斜面だ。よくぞこんなところに道路を通したと感嘆すると同時に、先人の苦労が偲ばれる。県道の終点が夏油温泉である。(この県道はほぼ半年間、積雪通行止めとなる)
 夏油温泉の発見について、次のような伝承があるようだ。建武元年(1334)、平家落人の末裔で四郎左衛門なる人物が身の丈5尺(1.5m)もある白猿と戦い、敗れて手傷を負った白猿は山に逃げ去った。翌年、かの猿は如何にと山奥深く分け入ったところ、多数の白猿が湯に浸かって傷を癒やしていた。これが夏油温泉だというのである。(案内板より)
 また、「夏油(げとう)」の名称については、アイヌ語の「クッ・オ」(kut-o 崖のあるところ)が語源だとする説があるらしい。(Wikipediaによる。現地案内板では「グット・オ」) 他にも諸説あるようだが、かつては下藤と書かれることもあった(「平凡社「岩手県の地名」)ようだから、まず音があって、それに文字を当てたのは確かであろう。
 周囲はほぼ手つかずの大自然。今は車で行くことも可能だが、秘湯といってもよい温泉ではなかろうか。
 私が訪ねたのは、積雪通行止め解除の約1週間後。夏油温泉の春は遅く、ちょうどソメイヨシノが満開だった。(県道の開通日は年によって異なるので注意)
 無料駐車場からほど近いところに山神神社があり、そこにカツラが3株立っている。
 左上図はそのうちの2株。株の輪郭は目分量で7mと6m。きちんと測ればもう少し大きいかも知れない。それらが隣接して立っているものだから、見る角度によってはかなり大きいカツラに見える。この2株に比べ、3番目の株はまだ小さい。
 夏油温泉は、牛形山(うしがたやま、1340m)、経塚山(きょうづかやま、1372m)、駒ヶ岳(こまがたけ、1130m)など、いくつもの山の登山口でもある。
 温泉客のみならず、登山愛好家もよく知るカツラなのかも知れない。
ボタン:岩手県の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る