ページタイトル:福王神社の御神木 ロゴ:人里の巨木たち

画像:福王神社の御神木
 御神木の大杉

画像:福王神社のスギ
 御神木横の参道をもう少し登ったところのスギ

画像:福王神社参道
 参道
  名称 福王神社の御神木
    (ふくおうじんじゃのこしんぼく)
名称の典拠 なし
樹種 スギ
樹高 38m(注1)
目通り幹囲 6.6m(注1)
推定樹齢 1400年(注2)
所在地の地名 三重県三重郡菰野町田口
 〃 3次メッシュコード 5236−43−98
 〃 緯度・経度 北緯35度05分05秒
           東経136度28分38秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2009年7月19日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 東海版」による
注2)大杉の前の樹名板に「紀元千二百年の古きより開運長寿を願う多くの人たちの□□(判読不能)を集めている」とあった。そこから計算すれば、ほぼこれくらいになる





 菰野町最北部、いなべ市との境界近くに福王山(598m)が聳え、その南東麓に福王神社が鎮座している。
 案内板によれば、福王神社の前身は、聖徳太子奉安の伝説をもつ毘沙門天像を祀っていた。毘沙門天は、正月の宝船で知られる七福神の王だとして、背後の山は福王山と名付けられたという。
 多分、その頃は仏教色が強い神仏習合の霊場だったと思われるが、明治の神仏分離以降、饒速日命(にぎはやひのみこと)を祭神とする穂積神社などを合祀して、現在の福王神社となったのではなかろうか。
 参道入口の駐車場に車を停め、幅の広い立派な参道を登る。苔生す石畳と、両側に林立する背の高い木々が、森厳な雰囲気を醸している。
 立ち止まって耳を澄ますと、蝉の大音量に混じって、鳥や虫の声が聞こえる。私たち夫婦のほか、人の気配はなさそうだ。
 再び坂道を、一歩一歩進む。
 白河橋を過ぎると、スギ巨木が多く目に入る。境内林の構成は、スギが主体だが、モミ、ヒノキなども混じる。
 御神木の大杉は、向かって右手の参道。こっちは帰路とされているようだ。
 参詣を済ませて、御神木の前に立つ。ほかの大杉たちに比べ、幹回りはそれほど傑出しているように見えないが、樹齢については、明らかにこの森の最長老だと思われる。
 正面から見ると、少し厳めしい顔つきの長老スギである。

※神社では「千段杉」とか「太子杉」と呼ばれていた大杉だったが、令和3(2021)年3月2日、強風によって倒木。その長い生命を終えた。この情報を寄せて下さった「らめざ」様に感謝。(2021/5/21追記)
 
ボタン:県の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る