|
|
|
名称 若宮八幡社の柏
(わかみやはちまんしゃのかしわ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 カシワ
樹高 25m(注2)
目通り幹囲 3.6m(注2)
推定樹齢 200〜299年(注3)
所在地の地名 長野県諏訪郡富士見町富士見(若宮)
〃 3次メッシュコード 5338−61−88
〃 緯度・経度 北緯35度54分12.5秒
東経138度13分28.4秒
富士見町指定天然記念物(1968年7月10日指定)
撮影年月日 2016年9月15日
注1)2003年3月に富士見町教育委員会が設置。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注3)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
JR中央本線富士見駅の南西約1.7km。武智川(たけちがわ)左岸の集落が若宮である。
集落の北東側に八幡神社が鎮座する。社号そのものが「若宮八幡神社」である神社が各地にあって紛らわしいが、標記の名称はそうではなく、(大字富士見)字若宮にある八幡社という意味なのでお間違いなく。(八幡社でなく、八幡神社が正式な社号だが)
まず目につくのがこのカシワの木。他の木々から抜きんでて背が高い。樹高が高いため、全体にひょろっとした印象を受けるが、3.6mの幹囲は、カシワとしてはなかなかの太さである。
案内板は、カシワという名前について解説している。
カシワは「炊葉(かしは)」、つまり食物を盛る葉から転じたらしい。そういえば、柏餅に用いられる葉は小さい方で、もっとずっと大きい葉もある。昔はお皿代わりに使ったのかも知れない。
また、ユズリハ(譲り葉)と呼ぶ地方もあるようだ。カシワは落葉樹なので、秋になれば葉が枯れるが、新芽が出る頃まで落葉せず、枯れたままで枝に残るため、途中で途切れることなく次世代に席を譲るという意味でユズリハと呼ばれるらしい。(言うまでもなく、ユズリハ科のユズリハとは別種である)
代々の引き継ぎが上手くゆくようにとの願いを込めて、屋敷や社寺境内に植えられたのだろうということである。
ところで、余談だが、若宮の近くには樹木に関係のありそうな地名が多い。木之間、花場、とちノ木、松目、栗生など。どうしてだろうか。
※ときどき私のサイトを訪れて下さるというTさんから、このカシワが切株になっていたとのメールをいただき、グーグルのストリートビューで確認。伐採に至った詳細は不明だが、残念なことである。(2024/08/014追記) |
|