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名称 殿入ザクラ (どのいりざくら)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 エドヒガン
樹高 16m(注2)
目通り幹囲 6.6m(注2)
推定樹齢 680年(注2)
所在地の地名 山形県西置賜郡白鷹町浅立字羽黒入
〃 3次メッシュコード 5740−10−65
〃 緯度・経度 北緯38度08分24秒
東経140度03分52秒
白鷹町指定天然記念物(1997年3月24日指定)(注3)
撮影年月日 2005年4月30日
注1)白鷹町教育委員会が設置(設置年月不詳)
注2)現地の案内板による
注3)その後、2013年11月29日、山形県指定天然記念物となった
長井市との境界線近く、国道287号から東に少し入ったところに立っている。
案内板によれば、江戸時代後期の文政12年(1829)、米沢藩主上杉斉定(なりさだ)が、当地方巡視の際、この桜に立ち寄ったという口伝がある。殿様が入った桜、つまり「殿入桜」の名は、そこからつけられたのだという。
季節はいつだったのだろうか。満開の頃だったと思いたい。170年ほど前は、まだ主幹も高く聳え、さぞかし鮮やかな花をつけていたのであろう。
今も、この桜はささやかな宴の友であり続けているようだ。緩やかな起伏を柔らかな下草が覆い、茣蓙を敷いて車座になれるスペースが提供されている。そして、そこかしこでは、若い桜たちが、花色の濃い艶やかな彩りを添えている。
主役はもちろん殿入桜だが、別に柵が設けられているわけでなく、お仲間の一員だ。(夜は投光器に照らされるようだ)
訪れたのは昼間で、酒宴を催している方はおられなかった。どちらかというと、若い家族が多く、ピクニック気分の方が先立つようであった。
若いカップルが殿入ザクラに近づき、記念写真を撮ったあと、寄り添いながら、ゴツゴツした幹をなで始めた。
言葉はポツリ、ポツリ。空洞を指さして何か話している。内容は聞き取れなかったが、その態度から、殿入桜に敬意を持っているらしい雰囲気が感じられた。
ここでは、良い時代の巨木とのつき合い方が、まだ残っているように感じられた。 |
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