ページタイトル:大日山の桜 当サイトのシンボル

画像:大日山の桜 名称 大日山の桜 (だいにちさんのさくら)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 エドヒガン
樹高 12m(注2)
目通り幹囲 6.6m(注2)
推定樹齢 400年以上(注2)
所在地の地名 岩手県遠野市遠野町21地割
 〃 3次メッシュコード 5841−74−83
 〃 緯度・経度 北緯39度19分34.0秒
           東経141度32分18.9秒
遠野市指定天然記念物(1997年7月25日指定)
撮影年月日 2024年4月18日

注1)遠野市教育委員会が設置(設置年月不詳)。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)上記案内板による





 市立遠野小学校の東側高台に日枝神社(ひえじんじゃ)が鎮座する。
 案内板によると、貞享2年(1685)、遠野南部氏23代義長(よしなが)が善応寺(ぜんのうじ)の宥如(ゆうにょ)法印に湯殿山の分霊を勧請させ、大日如来を祀って大日堂と称した。ここは最初、大日堂の地だったのである。
 一方、日枝神社の方は義長の父直義(なおよし)が子の義長の武運長久を祈願するため、慶安5年(1652)に比叡山の日吉神社の分霊を祀ったことに始まり、宝永年間(1704〜11)にここに遷座したのだという。
 明治に至るまでは、いずれも善応寺の管理下にあって、それぞれ「大日さん」「山王さん」と呼ばれていたのではないかと想像するが、明治新政府の廃仏毀釈により大日堂は廃され、山王社は日枝神社と名を改めて再出発したようだ。
 左図の桜は日枝神社境内、社殿に至る道路近くに立っている。大日堂の建立時、宥如法印によって植えられたと伝えられているらしい。
 先の案内板の冒頭に、『日枝神社は、通称「大日さん」の名で親しまれている』とあった。
 いくら新政府の都合が良いように上意下達を試みようが、庶民の心に染みついた神と仏を区別せず同じように敬う信仰形態を、そう易々と変えられるものではない。
 この桜もずっと標記の名で呼ばれ続けてきたのかも知れない。
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