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名称 天神神社のスギ (てんしんじんじゃのすぎ)
名称の典拠 なし
樹種 スギ
樹高 40m(注1)
目通り幹囲 6.2m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 滋賀県甲賀市信楽町勅旨(注2)
〃 3次メッシュコード 5236−20−66
〃 緯度・経度 北緯34度53分30.8秒
東経136度04分23.4秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2009年5月23日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 近畿版」による
注2)2004年10月1日、甲賀郡内の5町が合併して甲賀市誕生。旧行政区は甲賀郡信楽町
天神神社は、信楽高原鉄道勅旨駅の南200mほど。
正面参道杉並木の右手一番奥に、この大杉が立っている。
地上2〜3mで2幹に分かれているが、2本とも離れずに上方に向かっているため、樹冠の姿は単幹のそれと変わりがない。全体に樹勢も良さそうだ。(参道上に突き出た枯れ枝は、切除した方がよい)
社号から、祭神は天神さん、つまり菅原道真公だと思っていたが、そうではなかった。境内の案内板には、大己貴尊(おおなむちのみこと)、高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)、それから神社の創設者とされる淳仁天皇の3柱の名が掲げられている。
このうち高皇産霊尊は、記紀によれば、天孫ニニギの母方の祖父にあたる。ここでの「天神」は、まさに天の神様を意味しているのだ。
ところで、勅旨(ちょくし)の地名にも、何か曰くがありそうだ。
別の案内板は、聖武天皇(在位724〜49)が紫香楽宮(しがらきのみや)を造営する際、奉納する米を作付けした勅使田がここにあったからだとする伝承を紹介している。ほかに、淳仁天皇(在位758〜64)がこの地で勅を発したからという説もあるようだ。いずれにしろ、天皇との関係を伝えている。
大杉がこの世に生を受ける以前の、日本史の重要なひと齣であった紫香楽宮(=信楽宮)の香りが、神社のどこかに残っているのかも知れない。 |
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