ページタイトル:智方神社のクスノキ サイトのシンボル

画像:智方神社のクスノキ_1

画像:智方神社のクスノキ_2
名称 智方神社のクスノキ
    (ちかたじんじゃのくすのき)
名称の典拠 なし(注1)
樹種 クスノキ
樹高 22m(注2)
目通り幹囲 6.4m(注2)
推定樹齢 伝承680年(注3)
所在地の地名 静岡県駿東郡清水町長沢
 
〃 3次メッシュコード 5238−57−21
 
〃 緯度・経度 北緯35度06分21.9秒
           東経138度53分22.9秒
清水町指定天然記念物(2002年4月1日指定)
撮影年月日 2009年2月15日

注1)天然記念物指定名称は単に「クスノキ」。これでは他と区別できないので、所有する神社の名を冠した
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 東海版」による
注3)足利方に敗れた後醍醐天皇の皇子護良親王(もりながしんのう)は、建武2年(1335)、鎌倉に幽閉され殺害された。親王の側に仕えていた南方(みなみのかた)が、その御首(みしるし)を密かに持ち帰らんとしたが、おり悪しく黄瀬川の洪水に遭遇。やむなくこの地に葬り、目印としてクスノキを植えた。それがこの木だという(2004年8月に清水町教育委員会が設置した案内板による)





 上記のように、このクスノキは、護良親王の首塚伝説を伴っている。また、智方神社自身も、その時点を出発点としている。遠く南北朝末期の口伝を伝える神社であり、クスノキなのだ。
 クスノキは、拝殿に向かって右。境内の端に立っている。神社と同じ起源伝承をもつにしては、神社の中心線から、少し離れた位置だ。
 しかし、決して粗末に扱われているわけではない。周囲はきれいに保たれている。
 案内板によれば、沼津中学校の生徒であった井上靖が、通学時に樹下で休んだという話も伝わっているようだ。
 ところで、清水町といえば、柿田川の清流で全国によく知られる町だ。富士山が蓄えた水が、地下水となり、ここで湧き出ている。
 柿田川は、1日に百万トンともいわれる豊富な湧水を水源に、河口に至るまでの全長が1200mしかない短い川だが、一級河川に指定されている。その美しい流れを初めて見たときの驚きは、何とも表現のしようがないほどだった。
 さすが柿田川の町だけあって、智方神社の境内の中央にも、小さな泉が湧いている。
 クスノキの地下にも、きれいな水があるのだろう。羨ましい環境で育った大クスノキである。
 
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