ページタイトル:白山神社の大樟 ロゴ:人里の巨木たち

画像:白山神社の大樟(幹と並ぶ)

画像:白山神社の大樟(全景)
名称 白山神社の大樟 (はくさんじんじゃのおおぐす)
名称の典拠 天然記念物指定名称
樹種 クスノキ
樹高 32m(注1)
目通り幹囲 13.8m(注1)
推定樹齢 1300年(注1)
所在地の地名 福岡県豊前市下川底
 〃 3次メッシュコード 5031−20−68
 〃 緯度・経度 北緯33度33分36.9秒
           東経131度06分10.3秒
福岡県指定天然記念物(1956年7月28日指定)
撮影年月日 2015年3月16日

注1)豊前市の公式ウェブ・サイトの一つ「豊前市の文化財」による





 下川底の白山神社付近では、犬ヶ岳(いぬがたけ、標高1131m)北斜面に発する岩岳川(いわたけがわ)と、経読岳(きょうよみだけ、標高992m)東斜面に発する佐井川(さいがわ)が、合流することなく、一つの谷を並んで流れている。2つの川が最も接近する所では、50mほどしか離れていない。(水量調整のためか、岩岳川の下流側に堰が作られ、岩岳川を流れる水の一部を佐井川に放流しているようだが)
 それら二つの川に挟まれて、白山神社が鎮座する。
 案内板によると、元慶4年(880)に始まった宇佐神宮式年遷宮の際、(用材を提供する)杣山(そまやま)が定められ、その安全を祈願する杣初め神事が行われる。応永年間(1394〜1427)以降は、宇佐神宮二之御殿造営に纏わる神事が白山神社境内の大クスの下で行われるようになったという。また、宇佐神宮の行幸会(ぎょうこうえ)に関わる神事も行われるのだという。
 宇佐神宮は全国の八幡神社の総本宮である。仏教色の強い白山神社とは異質な気がするが、昔は、そのような縄張り意識のようなものはなかったのだろうか。
 このクスノキが応永の昔から既に周辺に知れわたる大クスだったかどうか。疑問も無くはないが、案内板の記述を信じることにしよう。
 クスノキの現況は、純粋に幹の太さとしては10mに遠くおよばないが、写真でおわかりのように、盛り上がった根が雄大で、地上1.3mの高さで測れば、上記数値くらいはありそうだ。大きな樹冠は遠くからも見え、全体としての規模が大きい。県の天然記念物に相応しい立派な大クスであることに異存はない。
 なお、白山神社の隣地は「下川底大樟農村公園」として整備され、駐車場が完備していることも訪問者には嬉しいことである。
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