ページタイトル:光珠内のケヤキ 当サイトのシンボルマーク

画像:光珠内のケヤキ_1


画像:光珠内のケヤキ_2
名称 光珠内のケヤキ (こうしゅないのけやき)
名称の典拠 なし
樹種 ケヤキ
樹高 25m(注1)
目通り幹囲 4.4m(注2)
推定樹齢 約130年(注3)
所在地の地名 北海道美唄市光珠内町
 〃 3次メッシュコード 6441−76−36
 〃 緯度・経度 北緯43度16分40.1秒
           東経141度49分49.6秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2019年6月6日

注1)まったくの目分量
注2)地表面から1.3mの高さにおける幹囲を実測
注3)案内板の数値をもとに計算





 北海道中央部、札幌と旭川を結ぶ幹線道路である国道12号は、日本一長い直線区間を持つことで知られる。
 直線区間の長さは29.2km。東京駅を基点にとって直線距離で考えれば、北は東部伊勢崎線武里(たけさと)駅付近(埼玉県春日部市)、東は、京成電鉄実籾(みもみ)駅のさらに先(千葉市花見川区)、西はJR南部線谷保(やほ)駅付近(東京都国立市)となる。南は東京湾上、アクアラインの先である。驚くほどの長さだ。
 その直線区間の南端付近にJR光珠内駅があり、駅から2kmほど札幌寄りの国道沿いに左図のケヤキが立つ。
 国道12号を走行中、偶然、ケヤキらしい大きな樹冠を見つけた。訪ねてみると、なかなか大きい。
 幹囲測定値は444cm。このケヤキ自体は未登録だが、環境省巨樹データベースに照らして、北海道では最大の松前の大欅に次ぐクラスである。
 本州中部から東北地方南部にかけて、大ケヤキが多い地方の基準でみれば、幹囲4.4mのケヤキなんて少しも珍しくないが、北海道では別だ。
 そもそも北海道にケヤキは自生しない。北海道で見られるケヤキは全て本州以南から持ち込まれたものである。そう考えれば、比較的早くに松前藩が設置された渡島半島(北海道の最南部)に大ケヤキがあるのは肯ける。
 しかし、ここは札幌よりも北なのである。このケヤキは、全国のケヤキたちのなかで、最も北に根付く幹囲4m超のケヤキだと思われる。
 いわばフロンティアのケヤキなのだが、あまり知られていないらしいのが不思議。
 左図に見える御仁に撮影許可をいただき、ついでにケヤキについての伝承がないか伺ったのだが、残念ながらご存知ないとのことだった。
 案内板もあることはあるが、表面の風化が進み、さっぱり読めない。かろうじて「美唄市の名木」「樹齢80年」「明治27年」等の文字が読み取れるのみ。
 案内板の下方に「昭和45年」の文字も見える。この年に樹齢80年なら、訪問時の樹齢は129年。明治27年(1894)に実生4年の苗を植えたとすれば、計算は合う。
 寒さの厳しい北海道でも、案外生長は早いものなのだ。 
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